Air diary 72『 R+気流部が突き当たる壁、吹き抜ける道。』PART 4
2011/10/16
ある苦情から気流部部室が移転することになりそうです。
「緑のトンネルが終われば撤去して欲しい。」「私たちの活動していた場所をいつ迄専有するのか」
2011年2月から大阪府豊中市服部緑地の西中央広場に存在していた気流部部室。
5月からは公園管理事務所に引き継がれ、「緑のトンネル」大作戦としてヘチマやゴーヤの蔓性植物が育てられ、白い枠組みの構造体が、その名も緑のトンネルと化していました。
そして11月からは再び「R+気流部」アートプロジェクト発信基地になる予定でした。西中央広場にて。
気流部にしては同じ所に根をはりすぎたのかもしれません。建築的な機能を持たない部室は、気流部の活動のシンボルとして、情報発信の拠点として、公園内に置かれていました。
プロジェクト期間の一時的な設置が継続され、今に至った現状は、気流部自体の固定化にも繋がる可能性や、公園内の他の活動団体との場所取り争いにも繋がりかねないので、1つの場所に留まる事無く、新たに展開していこうと考えます。そして今は公園内で、その候補地探しです。
「帰属」と「参加」の大きな違いは「役割」と「機能」?
ある都市公園に降り立つ事、ある地域に入って行く事は余所者である気流部にとって「参加」と「機能」を目指します。でも元来の地の人は「帰属」と「役割」を担っています。そこに人がいる事が前提の後者と、人ではなくてもシステムやコンセプトそのものでも可能な前者との、その両者のスタンスの異相をうまくマッチングしないと、ただの領土争いにもなりかねないです。今回の苦情から始まる部室移転話でその事を痛感し、より活動の意味合いを整理する事にもつながるような気がしています。
各地で行われ、美術館やギャラリーから、展覧会制度から出て行くアートプロジェクトが、継続的にうまく機能していく例は意外と少なかったりします。元から起爆剤としての目的だけを担わそうとしているなら成功と呼べるのでしょうが、その先を描き出せるアートプロジェクトの可能性をも「R+気流部」は探って行こうとしているのですが、少し前途多難ですね。
もちろんアートの起爆性や楽しさを見失わず、どんどんプロジェクトは進行する予定です。
でも、まずはその点を押さえて候補地をピックアップです。