Air Info 107『つまりのまがりかど- vol.4 』
Air Info 107『つまりのまがりかど- vol.4 』
2015/07/02
7月に入り、いよいよ大地の芸術祭が開幕です。
これまでと今後の越後妻有芸術祭2015への流れを振り返って。
2014.5. 森野晋次(気流部)「時の封ー妻有」出品作家として公式エントリー、制作開始。
2014.7. キナーレにて企画展に参加。
2015.4. まつだいに展示場所確定。
2015.7.「時の封–妻有2015〜まつだいの樹」として制作ワークショップと展示。
このまつだいでの展示までの、一連の制作と地域活動を「まつだい里山気流部」とし、新たなコト作りを含めた
アートプロジェクトとして、正式出品名となる。又、同時にまつだい里山気流部企画室を設置し、今後は地域の
祭りにおけるキリュウダマWSの提案や実施を計画。
そして現在の制作活動では、小学校への制作WS訪問や、地元の方々とのWSを計画中です。
妻有の植物、又、事前に小学校校庭に植えられた学校のシンボルの樹から採取した素材を用い、
ラミネート作業を共にしていきます。出来たものは、夏休み迄は教室の窓を彩り、芸術祭開幕にはまつだい里山気流部の展示に使われます。
又、他の小学校では「里山の空〜Satoyama sky 2015」と題した作品制作をしています。
これはラミネートしたフィルムに加工を加え、妻有の里山の空気をおこす風車を作るワークショップです。
地域の小学校が集まり体育館で合同で行われた風景です。
この合同授業では制作ワークショップに入る前に、1つの物語を担任の先生から朗読して頂きました。
イメージ豊かな作品世界に子どもを入りやすくする、風車を作るきっかけでもあります。
『 里山の空 』
短い雨の季節が終わったころ
里山に小さくて弱い「風」がおこりました。
ヒューーーー
いつも風にいじめられている草や花たちは、ふと気付きました。
「いつもの風と少し違うぞ…」
「あれ、この風は何だか楽しい空気を運んでくるぞ…」
小さくて弱い「風」は少しずつ大きな流れとなってきました。
ブォーー
ブゥォーーー
ブゥォォ〜〜〜
「ほら見て!楽しい空気がどんどん増えていくよ!こちらにやってくる!」
「この風に乗りたいな‼」
と誰かが言いました。
「この楽しい空気と冒険したいな〜」
小さくて弱かった「風」はどんどんと仲間を増やしていきました。
イネやブナ、スギ、スイレン、スミレ、サクラ、クワ、トチ、、数え切れないほど。
妻有の里山の植物たちは、いつの間にか連れ立って、風の仲間になりました。
「よし、みんなのところにも、この楽しい空気を一緒に運ぼう!」
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
と、そんな時、1人の子供が空を見上げました。
「妻有の里山の楽しい空気が吹き上がっている!」
すると、空から一つの風車が子供の元にポトリと落ちてきました。
空のどこからか声が聞こえます。
「一緒に妻有の楽しい空気をみんなに届けよう!」
子供は風車を手に取り、空を見上げてうなづきました。
授業の最後はみんなで風車を持って走り回り、体育館の床にある窓から吹き込む風を受けたりと、
素敵な時間となりました。この風車も芸術祭開催中は松代にて展示していきます。
そしてまつだい里山気流部の拠点、現在も展示作業をコツコツ進展中です。画像は1F部分。
そしてそして、三代目のNEWキリュウダマも完成間近です。
7月26日、芸術祭開幕。まつだい里山気流部、FULL OPENです!!